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さらにいびきの話を・・・

「いびきを一度もかいたことがない人はいない」とよく言われます。
疲れ果てて眠った時や、飲酒して眠った時にはいびきをかきやすくなります。
我が国では1990年頃に以前ご紹介させていただいた睡眠呼吸障害の研究班でいびきについての調査が行われています。この調査では、3560名を対象にして「いびきをかく」ことについて、次の質問をしています。
① あなたは毎晩いびきをかきますか?
② あなたはいびきがひどいといわれたことがありますか?
そして、この質問のどちらかに「はい」と答えた場合を「習慣性いびき」としています。
これによると、男性2199名の内の20.1%、女性1361名の内の5.0%に「習慣性いびき」があったと報告されています。男性では、50歳台で最も多くて30%近く、女性では60歳代が最も多く10%程度になっています。
ですが、実際には、もう少し多いような気もします。

小説などで、眠ることの表現として、
「・・大きないびきをかき始め・・」とか
「・・横になったと思ったらすぐにいびきの大音響・・」というような文章がありますが、
大きないびきや眠り始めてすぐにかきはじめるようないびきは、ちょっと心配になりますね。
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tag : いびき、調査

いびきの話題をひとつ。

いびきは、眠っているときに、息をすったり吐いたりするたびにでる音です。
ノドチンコやそのまわりの柔らかい部分が振動して音が出てきます。
眠ると地球の重力の影響で、舌、軟口蓋やそのまわりの部分が、
ノドの奥のほうに下がってノドが狭くなるのでいびきが出やすくなります。
では、重力がないところでは、いびきはかかないのでしょうか?

 そのように書いている本もありましたが、実はそうでもないようです。
日本人で最初の宇宙飛行士になった毛利さんの本には、一緒に宇宙に行ったアメリカの宇宙飛行士が、宇宙いびきをかいていたと書かれています
この方は大丈夫だったんでしょうか?

tag : いびき 宇宙 重力

"いびき"は病気?

日本では1989年に睡眠時無呼吸症候群の研究班ができて全国調査が行われ、1994年に最初の教科書が出版されています。
1990年頃、僕はまだ医学部の学生でしたが、耳鼻咽喉科の講義で睡眠時無呼吸症候群の話がありました。
この時には、眠っている人がいびきをかいて、呼吸が止まる様子がビデオで紹介されていたように思います。
日本でこの病気の保険診療が始まったのが1998年ですから、1990年頃はあまり話題にはなりませんでした。
その当時は、“いびきって病気なの?”くらいの印象でした
大学を卒業して数年後、札幌を離れて仕事をしている時に、
たまたま風邪で受診された方の診察をしていてノドを見せてもらっていた時に、
不意にこの病気のことを思い出して耳鼻咽喉科の先生に診療をお願いした覚えがあります。
 2001年に札幌に戻ってから、睡眠時無呼吸症候群の診療を担当してほしいとの話があり、
実際には2002年から診療を始めています。
当時は本屋さんをまわって、「睡眠」「いびき」の文字を見かけると、
必ず手にとってみることにしていました。
でもそれだけではとても足りないので、本州でこの病気の診療をしている病院にお願いをして研修をさせていただきました

tag : いびき、耳鼻咽喉科、医学部

デメント先生(William C.デメント)―スリープ・ウォッチャー

Wake up Americaという報告書を出したアメリカ睡眠障害調査研究委員会の委員長を
していたのは、カリフォルニアのスタンフォード大学の精神科教授のWilliam C.デメント先生でした。
デメント先生の著書に「THE SLEEPWACHERS」(邦題 「スリープ・ウォッチャー」(みすず書房 大熊輝雄訳)があります。

DSCF0681_convert_20100725083714.jpg


この中に次のような記載があります。少し長くなりますがご紹介させていただきます。


・・・人間は歴史の曙から、間違いなく、睡眠なしではやっていけないこと、
睡眠の不足と睡眠への欲求との間には直接的関係があることを知っていた。
しかし何世紀ものあいだ、睡眠の減少あるいは睡眠の障害が万人に及ぼす
重大な結果については、誰も本気で精密な検討を行っていなかった。
科学界全体、とくに睡眠研究者たちは、1970年代に入るまでは、全くそれに注意を払っていなかった。
1982年というごく最近でも私が昼間の眠気についての論文を書いていたときに、
多数の心理学入門書の索引をみたところ、
「眠気」sleepiness、「うとうと状態」drowsiness、あるいは「覚醒度」alertness
などの語については、なにも記載されていなかった―どの本にも載っていなかった。
・・・・・・・しかし、現代の睡眠研究の開拓者であるナサニエル・クライトマンが書いた、
私の研究領域における記念碑的なモノグラフである『睡眠と覚醒』の
索引の中にもこれらの語がないことを発見したとき、
私はいかに科学が昼間の眠気の問題を見逃してきたかを知った。・・・



1980年代でもこんな状況だったんですね。
人は一生の三分の一の時間は眠って過ごすといわれますが、その睡眠については知られていないことがまだまだたくさんあるように思いますね

tag : デメント、大熊輝雄、スリープ・ウォッチャー、眠気

その頃アメリカでは―1993年、Wake up America!

同じ頃、アメリカでは、いくつかの重大な事故の原因に
睡眠不足などの睡眠障害があることが明らかになったために睡眠障害への対策が取られています。
1989年に睡眠障害国家研究委員会が組織され、さまざまな睡眠障害とその社会的影響についての調査が行われ、1993年1月に『Wake up America : A National Sleep Alert』と題する報告書が提出されています
手元にはこの報告書の翻訳があります。
これによると、約4,000万人のアメリカ人がナルコレプシー、睡眠時無呼吸、
あるいは不眠症のような慢性の睡眠と覚醒の障害に悩み、
こうした患者の大多数は診断もされず、未治療のままである
その他2,000万から3,000万の人々が睡眠に関する問題を継続的に経験しているとあります。
また、1990年には睡眠障害と眠気のために、直接経費だけでも少なくとも159億ドルものコストがアメリカ合衆国にかかっていると報告されています。さらに一般市民だけではなく、医師も睡眠障害についての知識・理解が十分ではないことが指摘されています
この報告の後、アメリカでは、睡眠障害に対する社会的な対策が急務と考えられ、
1993年6月には国立睡眠障害研究センターが設立されるとともに各州に睡眠障害センターが設けられています。
インタ―ネットで検索するとアメリカ全土にたくさんの睡眠センターが設置されていることがわかります

tag : 睡眠障害、Wake up America、睡眠センター

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プロフィール

大久保敏彦

Author:大久保敏彦
愛知県出身、札幌在住30余年。呼吸器内科医です。
札幌で睡眠時無呼吸症候群の診療をしています。
平成23年の正月太りの解消に取り組んでいます。
クリニックのHPもご覧ください。
http://www.nemunokiclinic.jp/

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